親が亡くなって空き家になった実家を相続する場合、その土地建物をどのように使うのかを検討しなければなりません。
大きく分けて、①住む ②貸す ③売る ④空き家で管理する の4つに分けられると思います。
まず、相続した実家(土地建物)の所有者となった場合、負担や責任が発生することを知っておきましょう。所有者として、使ったり、貸したり、処分したり自由にできる反面、固定資産税や火災保険の費用がかかり、近所の方や通行者等に迷惑をかけないように管理する責任が生じます。例えば、冬期に雪かきをする、雑草を刈る、戸締りをきちんとする、玄関や窓を修繕するなどです。
活用方法のうち、①自分で住む場合はわかりやすいです。親と同じように自分の自宅にする方法です。
家族が生活しやすいように使うことは、他人に迷惑がかからない限り原則自由にできます。ただし、大規模なリフォーム等は役所に申請するなど一定の手続きが必要になります。建築士に相談するとよいでしょう。
②貸す場合には、ある程度のリフォームが必要となる場合があります。自分が借りる立場だったらなるべくきれいで使い勝手がよい家に住みたいですよね。「賃料をいくらにするか」「そもそも借りる人が現れるのか」等疑問が出てくると思います。不動産業者のアドバイスが参考になります。依頼すれば、借主を探す活動をしてくれます。
次に③売る場合です。
不動産業者に「いくらで売れそうか」査定をしてもらうことをお勧めします。査定金額を参考にして「いくらで売りに出すか」を決めます。売る方法としては、世の中に公開して買主を募る方法と不動産業者に買ってもらう方法があります。それぞれメリット・デメリットがあります。よく説明してもらって納得することが大切です。
最後に④空き家のまま管理する方法。これは、所有者としての負担や責任が生じる一方、収入や積極的な活用が見込めないので、なるべく短い期間にとどめることをお勧めします。空き家が長いと建物の劣化も早いようです。
田 中 裕 志